緒言
9月下旬から11月上旬まで、ちまちまと制作してきた「Turn The Lights On EP」をネットレーベルに送ってみたところ、デモが受理されました。リリースの日などは追って連絡が来るのでしょうが、今のところ音沙汰なしです。かといって、公開されるまでの間じっと待つのも退屈で、或いはリリースの話がお流れになってしまうかもしれません。そこで、SoundCloudにMP3をアップロードして、全曲試聴できるようにしてみました。
リンク
このEPのトラックしかないので、いずれのリンクから辿っても似たようなもんだと思います。
制作のきっかけ
帰宅時には暗くなっていて、帰り道は街灯やら家屋の灯りを見ながら歩く今時分、それらにまつわる楽曲を作ってEPにしようと思い立ちました。ほぼ「何でもあり」なBump Footとは別に、「暗所を照らす灯火」を念頭にしたミニマル・アンビエント系のネットレーベルでも立ち上げようかと思ったこともあり、これはそのレーベルにおける初期のガイドラインも意識していた記憶があります。
概論
制作ペースが最も速くて楽しかった、2006年冬から2007年春にかけての「あの頃」への回帰などを狙っていると言えます。正弦波を何かと持ち出していたあの頃のように、本作は全て正弦波を使用しています。2009年にリリースした「Internet Dependence Syndrome」のような法則がまた発動しています。今回もBPMは全て奇数で、107、111、115、119、と等差になっています。
各論
1. Going Home At Dusk (6:26) [111BPM]
最初に取り掛かり、最初に出来上がった曲です。「夕暮れに帰宅」というタイトルで、今回のEPのコンセプトを定めるためにもこんな感じという風に。四つ打ちではなく、二つ打ちとでも言えます。ダウナーな雰囲気になっています。いつもこんな気分で家路に就いてるわけではないのですが。
2. Lazy Dance In The Dark (5:29) [107BPM]
実は2〜3年前に一度制作しかけて途中で放棄したのですが、今回のEPには合うんじゃないかと考え、記憶に残っていたのをもう一度打ち込み、後は今の自分が補完しました。前半は手拍子の四つ打ちで、後半はバスドラムと一緒に。シンセのサンプルのエンベロープをいじっていたら、フルートみたいな音になったので、「闇中のけだるい踊り」としました。森の中で火を焚いて、その周りをゆんゆんと踊っている集団のイメージ。
3. Turn The Lights On (6:01) [115BPM]
ここから雰囲気がガラッと変わり、いつものミニマルハウスになります。タイトルトラックです。曲中でタイトルコールした方がいいと思って、スピーチエンジンをいろいろ試したりしたのですが、巡音ルカに言ってもらうことで解決しました。当初は日本語スピーチエンジンも候補に挙がっていて、「たあんざらいつおん」とか、もろ日本語的な発音で世に出る可能性もありましたが、「それっぽく」聞こえる巡音ルカで決まりでした。
4. It Took So Much Time (6:17) [119BPM]
3曲が出来上がった状態で、このままだとタイトルトラックが浮くなー、とか、やっぱり4曲あった方がバランスいいよなー、と思っていたところ、何とか4曲目の座に来てくれました。これもいつものミニマルハウスです…というかそうじゃないと、EPのバランスがよくなっても、タイトルトラックが浮きっぱなしな状況は解消されませんので。FL Studioに付属しているシンセサイザー「Autogun」を用いています。