- けいおん!! : #3 「ドラマー!」
- 水槽に顔を押し付けて、とんちゃんを見て「かわええ」と言う唯。澪は亀は怖くないけど、かわいいと思う境地にはまだ。
- とんちゃんが唯の方を見る。澪もとんちゃんを呼んでみる。とんちゃん水面に顔を出す。澪が「かわいいな」と言う
- 飼う以上はちゃんと世話をしないと。餌も。それは紬が持ってくる。亀のエキスパートがここにいた。
- 律が突然、「ドラムやだ!」と泣き出す。どうしたのりっちゃん?
- 「いやだ」とは言い過ぎた。だが。律「これを見よ!」
- 和にもらった、軽音楽部の活動記録。四人が一年のときの学園祭ライブ。律にライトが当たらず、暗い。澪が怖がってる。でもおでこは明るい。
- 去年の新歓も、今年の新歓も暗い。それで。律「他の楽器やりたい」。
- 律がドラムやらなかったら、誰がドラムやるのか。…考えてなかったな。
- ドラム以外はチマチマしてやだって言ってなかったか。それはそうなんだけど、たまにはちょっと楽器替えっこ。
- まずはギター。唯が泣き出す。唯「ギー太が浮気したー」。自分から嬉しそうに渡してたのに。
- 弾き方を唯先生に教わる律。澪はお茶にする。澪「多分すぐ飽きるだろうし」。
- 左手でコードを押さえて、右手でストローク。それ位は分かるのだが。じゃあ何を教えれば。梓「とりあえず『ふわふわ時間』やってみましょうか」。
- 梓にコードの押さえ方を、唯にストロークのし方を言われる。その結果、律「ギター無理かも」。いろいろやることやって大変。唯にギー太を返す。
- 後日。律はさわ子先生とすれ違う。律「さわちゃん輝いてる?」
- お昼。唯と和と澪と紬の四人でお弁当食べる。和のは毎日おいしそう。紬のはいつも量が多い。紬「たくさん力使うから」。和「何に?」澪のはいつもなんかかわいい。
- 律は。放浪中。渡り鳥。澪「昔から落ち着かないって言うか、飽きっぽいって言うか。でもドラムだけはずっと…」。
- 今日はキーボードをやってみる律。「輝けりっちゃん」シリーズまだ続いてる。注目されると「キラキラ」になる。
- ここ最近、担任になってからのさわちゃんは、肌もピカピカ、髪もツヤツヤ。さわちゃん「担任ともなると、教壇というステージに立つ回数が増えるからかしら」。
- キーボードを弾く律。唯はそれを解読できる。紬がうっとりしてる。紬「私のキーボードが喋ってる」。紬も解読できる。
- キーボードはいろんな音色があって面白い。楽しそうに思った澪が弾かせてもらおうとすると、律がニヤリとして、恐ろしげな音を出す。澪が律の顔を掴み、律が澪の顔を掴む。
- 唯「りっちゃんベースはやらないの?」澪「ベースはダメ!」
- 澪「ベース以外はやりたくないし、ベースじゃないといやだし…低くて深い音色とか、目立たずにみんなを支えてる感じとか、みんなに合わせてベースのライン作るのも楽しいし、飛び出し過ぎないように、でも、みんなの音に埋もれないような、そんなベーシストでいたいっていつも…」。だから律は澪のベースには手を出さない。
- 語りすぎた澪がプシューってなる。ベースって、澪そのものって感じ。
- 澪がまだ固まっている。唯「私に任せておいて、大丈夫だからね、りっちゃん」。律「何を任せろと?」
- 平沢家の夕食後。憂が片づけをしていると、唯が部屋の隅で、箸で食器を叩いている。暗いところで、「輝けりっちゃん」作戦を考えている。
- クラスの集合写真。どう並ぶか。出席番号順。背の順で。さわ子先生「私、担任持つの初めてで…何か気づいたことがあったら、どんどん言ってね」。さわ子先生いいよねと言われて、さわちゃんしたり顔。
- 最後列右端に立つ澪の左に、紬が来た。律が右端から飛び乗ってくる。背の順なのに。律が背伸びする。前の列に唯と和がいる。みんな揃ってる。
- では撮る。律がさりげなく、唯の左肩に手を置く。
- 音楽準備室に律が来ると、唯がドラムを「めっちゃ真ん中」に位置変えした。たまには席替え。唯「こんなポジションで」。律「恥ずかしいぞ」。
- 結局いつものに戻る。一同「ですよねー」。でも大丈夫。唯が作業ヘルメットをかぶり、ライトで律を照らす。唯「輝けりっちゃん!」照らされた律が虫の息に。
- 唯は律に「寂しい?」と訊く。いつも後ろだし。律は「別に」と応える。
- 唯は、演奏中にもっとコミュニケーションをとることを提案する。演奏しながら、律の方を振り返る。唯が振り返るたび、律がびくっとする。
- 今度はみんなで。梓が「えー?」とか言うが、やる。みんなが振り返るたび、律がびくっとする。唯「これでバッチリなんじゃない?」
- 律「唯、私別にそんなつもりじゃないんだけど…」。唯「だめだよりっちゃん、りっちゃんの悩みは、みんなの悩みだよ、一人で悩んじゃやだ!みんなで乗り越えようね」。律「もう、違うってばー!」
- 唯と梓が帰る。唯は、律がドラムやらなかったら、自分がやろうかなと言い出す。律がスランプに陥っていて、ちょっと違うことをしたがっていると考えている。
- 唯「ということで私がドラム、あずにゃんの後でドラム叩くよ」。梓「ダメです、私の目が届く範囲にいてください」。
- さわちゃん入浴中か。「これでもっとピカピカよ」。
- 律は勉強に飽きたのか、澪に「澪のうしろに / 真っ白い / イルカの親子が」なるメールを送る。澪から「あほ。」って返信来た。
- ここ数日まともにドラム叩いてない律。『ドラムやろうと思った日からずっと、毎日ドラム叩いてたのに』。
- バンドのライブを見て、律はバンドやりたくなった。ビシバシしてるのがかっこいいからドラム。最初はスティックしか買えなかったけど、中古のセットを手に入れて、毎日毎日叩いてきた。
- 律はスティックに目がいく。机や足の上に雑誌を置いて、それを叩く。楽しそうに叩いていたら、弟にうるさいと言われた。
- 律と澪が走る。律はDVD見てて寝坊したらしい。律「人里離れた小さな村に、恐ろしい風習があって…」。澪が怖がる。じゃなくて、The Who (ザ・フー)の。律はあのバンドのドラムが好きだった。学校のチャイムが鳴る。
- 朝の会は既に始まっていた。律と澪は、さわちゃんに見つからないように教室に入ろうとしたが、唯が二人を見かけて声を出し、バレた。さわちゃん、サングラスにマスク…。
- 律と唯がさわちゃんに声をかける。さわちゃん、もっとピカピカになろうと思っていろいろ試したら…。律と唯「やりすぎ」。
- 律がドラムに戻ってきた。澪「だと思ったよ」。Keith Moon (キース・ムーン、The Whoのドラマー)のDVD見たって言ってたから。「変人」とか「壊し屋」とか言われた人。爆竹仕掛けて家を廃墟にしたことがあるとか。そこは憧れてないから。
- 律「ライトが当たんなくても、影になってても、足しか写んなくても、やっぱり、私はドラムが…」。
- 唯「やっぱドラムはりっちゃんだよ」。演奏を始めるとき振り返ると、律が元気な顔でスティック叩いて合図すると、「やるぞー」って気になる。
- それに、同じバンドやってても、見える風景も考えてることも違うって、唯は分かった。みんなにはみんなの場所があって、全部違うけれど、演奏すると、一つになる。
- 律「私さ、ここでみんなの背中見ながら、みんなの音聞きながら、ガンガンドラム叩くの、大好きだ!」
- 紬も、律のおかげで新しい曲できた。キーボード喋らせてくれたから。
- 曲のタイトルは決めてある。「ハニースウィートティータイム」。
- お茶の時間。唯と律と梓がラスクを食べている。澪は歌詞を考えていたが、三人がラスクをカリカリ食べるので集中できない。澪と紬も、とりあえず休憩。